シンクライアントの定義としては
「ユーザーが使用するクライアント端末には必要最低限の処理しかさせず、
大部分の処理をサーバに処理させるシステムアーキテクチャ全般のこと」
をさす、とよく言いわれている。
なんとも小難しい言い方をしているが簡単に言うと、
ユーザーが使用する端末は【モニタ】と【マウス】【キーボード】くらいあればいいっしょ。
・パソコンは?どうやって起動するの?
マウスやキーボードが刺さってる小さな箱の電源おせばサーバに自動的につながるよ。
・Excelとかは?この小さな箱に入ってるの?
その小さな箱はサーバとデータのやり取りするだけのものだよ。
アプリケーションは自動的につながった先のサーバにインストールしてあるからそれ使えばいいっしょ。
とまぁ、こんな感じ。
シンクライアントのシン(Thin)は「薄い」という意味で、
今あなたが使用している
PCに
含まれてる様々な機能をすべて省いて薄くした端末と考えれば
上記のイメージと合致する
・・・かな?
もちろん、この説明はシンクライアントの定義を説明したものなので追って説明するいろいろな方式すべてに
完全に当てはまるかというとそう言うわけではなく、シンクライアントの概念は
ここからきているんだな程度に理解してもらえればいいと思う。
後述するがシンクライアントの何がいいかというと大きく以下の2点。
(1)ユーザーが使用する端末に保存できないようにできるのでデータを勝手に持ち出せない、
よって世間で騒がれているセキュリティレベルの向上が期待できる。
(2)大規模な環境ではユーザーが使用する端末が膨大な数になるため、セキュリティパッチの適用、
アップデート、ハードウェアメンテナンスなどにものすごい手間や時間がかかるが、
この運用工数を一元管理することでコスト削減が期待できる。
さて、このシンクライアント。
「シンクライアントなんか触ったこともないよ。」という人もいると思うが、実は知らないだけで触ったことがある人は多いと思う。
大型汎用コンピュータと共に使われていたダム端末(懐かしい・・・)もシンクライアントといえるかもしれない。
他にも、Windows2000Server以降に標準で装備されたTS(ターミナルサービス)を
シンクラ
イアントと位置づけられているが、単なる管理用のツール「リモートデスクトップ」として
認識されていることは多いものの、シンクライアントという認識を持っている人は少ないだろう。
シンクライアントなんて触ったことないと思っていた人でも、
リモートデスクトップなら触ったことがある人も多いのではないだろうか。
シンクライアントの最初の主眼は、当時機能豊富だが高価だったWindowsパソコンに対抗して「低コスト」におかれていた。
当時は注目されたものの結果的に、普及しなかった。
普及しなかった要因として当時のネットワーク帯域の脆弱さ、タイミングを同じくしてパソコン自体の価格が
大きく下落し始めたためそれほどメリットを見出せなかったのが原因と考えられているようだ。
しかしここ数年で再度シンクライアントは注目を浴びてきている。
当初のメリットとされていた「低コスト」とは別に、ある問題が世界的に大きく取り上げられることとなり
別の面でのメリットが注目されたからである。それが「セキュリティ」面でのメリットである。
企業内で保管(管理しているとは言い難い)している個人情報や機密情報が外部に流出、紛失する事件が多発し、
この対策に企業は取り組まざるを得ない社会状況が出来上がっていた。
不特定多数の社員が使うクライアント端末に重要な情報が保存されてしまう現状では、
セキュリティ対策を施しても、人的要因まで管理、制限するのが困難。
だが、シンクライアントに置き換えればクライアント端末側にデータを保存できないと言う特性が、
情報漏洩対策に効果的だとして注目を集めるようになったのである。
「セキュリティ」面で強調される一方、かつてシンクライアントの謳い文句であった
「低コスト」がなくなったかというとそう言うわけでもない。
企業にパソコンが普及するにつれて、OSやアプリケーションのインストールやバージョンアップ、
ハードウェアのメンテナンス、管理などにかかる運用・管理コスト(TCO)が
無視できない問題となってきた。
当初はイニシャルコストについて低コストを謳っていたが、ある程度のシステム規模
における
ランニングコストの低コスト化という点では「低コスト」という謳い文句は現在も有効だと考える。